Round8 MOTEGI GT 250km RACE

2019 AUTOBACS SUPER GTはいよいよ大詰め。2019年11月2日〜3日、栃木県のツインリンクもてぎにおいて今期最終戦となるSUPER GT第8戦「MOTEGI GT 250km RACE」が開催されました。今シーズンは度重なる不運やマシントラブルなどにより、優れたパフォーマンスを存分に引き出すことができず悔しい思いをしてきましたが、何度も入賞し2016年の第3戦には優勝を果たしたツインリンクもてぎでは、ぜひ確かな結果を残したいもの。リチャード・ライアン選手と富田竜一郎選手のふたりが、表彰台を目指して挑みました。
さわやかな秋晴れとなった2日の午後2時から、GT300クラスの公式予選がスタート。予選はQ1、Q2の2段階で行われるノックアウト方式となりますが、Audi Team Hitotsuyamaはライアン選手がQ1を担当しました。計測3周目に1分47秒370をマークしますが、その時点では13番手とQ2進出のラインをクリア。しかし最終的にはさらにポジションを落とし、コンマ056秒差でQ2進出を逃してしまいました。決勝レースは18番手からのスタートとなります。
翌3日のツインリンクもてぎは、ときおり太陽が顔を覗かせるものの雲が多い空模様。そんななか、Hitotsuyama Audi R8 LMSは決勝直前に行われたウォームアップでトップタイムをマークし、好結果への期待が高まります。今回のスタートドライバーはライアン選手。午後1時37分、250kmの戦いが始まりましたが、Audi R8 LMSはスタート後の混乱に巻き込まれ、1周目の2コーナーで横を走っていたマシンに接触。これにより27番手まで順位を落としてしまいます。その後、ライアン選手は21番手まで順位を戻しましたが、他車との接触が危険なドライブ行為と判断され、ドライブスルーペナルティが科されました。
このペナルティによって26番手までポジションダウンしてしまいますが、後方の集団に埋もれタイムロスをするよりも、空いた位置でポジションアップを図ることにします。15周目の終わりに早めのドライバー交替を行い、富田選手にステアリングを託しました。
ライアン選手から交替した富田選手は、トップ10のマシンと変わらぬペースでじわじわとポジションアップ。38周目には18番手まで挽回しました。しかし、レースも残り数周というところでシフトチェンジがしにくくなるトラブルが発生し、時間が経つにつれて症状は悪化していきます。最後はドライバーがクラッチを操作しながらマニュアルでシフトを続けましたが、ついにギアが1速に固定されてしまい、なんとかピットに戻ったもののレースの続行を断念。そのままフィニッシュを迎えました。この時点で46周を走行していましたが、規定周回数に達していたため完走扱いとなりました。
レース後に、Audi Team Hitotsuyama代表の一ツ山亮次氏は、「今年は新型のマシンを投入し、またタイヤもヨコハマに変更して臨んだシーズンでした。決勝でのタイムも安定しており3度の入賞を果たすことができました。ただペナルティをもらうケースが多く表彰台には手が届きませんでした。来年はそうした課題をクリアして、さらに上を目指していきたいと思います」とコメントしています。今シーズンも、たくさんの応援をありがとうございました。この1年の経験を糧にまたチャレンジしますので、今後の活躍にご期待ください。