Audi Team Hitotsuyamaが参戦するSUPER GT 2020シリーズ 第7戦「FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE」が、11月7-8日に栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。前戦の第6戦「SUZUKA GT 300km RACE」で4年ぶりの優勝を果たし、その勢いのまま好成績を収めたいところです。またツインリンクもてぎはAudi R8 LMSが得意とするコース。期待が高まるなか、ドライバーはこれまで同様に川端 伸太朗選手と近藤 翼選手という布陣で挑みます。
7日の午前に行われた公式練習では、ヨコハマタイヤが用意した新スペックのタイヤを装着し、それに合わせたセッティングを煮詰めていきました。しかし、新スペックのタイヤのグリップが想定よりも高かったこともあって、思いのほかマシンへの合わせ込みに時間がかかり、ベストタイムはクラス23番手の1分48秒431に留まりました。そのためチームはセッティングを大幅に変更し、公式予選に臨みました。Q1、Q2の2段階で行われるノックアウト方式の予選は、まずQ1を近藤選手が担当。公式練習のタイムをコンマ733秒縮める1分47秒698を出したもののB組11番手に終わり、Q2に進出することはできませんでした。
公式予選は21位という結果でしたが、翌8日、午前中のウォームアップ走行では良い感触を得ていたこともあり、25番手スタートから5位入賞を果たした第4戦の再現を目指しスターティンググリッドにつきます。近藤選手が第1スティントを担当し着実にスタートを決めると、オープニングラップで一気に18位まで順位を上げます。ところがその周の最終コーナーで後続の車両に押されて痛恨のスピン。その影響で25位までポジションを落としてしまいました。
しかし、近藤選手は1分52秒台の速いペースで周回を重ねると徐々に順位を上げ、17周を終えた時点で20位まで挽回します。その後、22周目にGT300クラスのマシンがコースでストップしセーフティカーが導入され、27周を終えてセーフティカーランが解除されます。この時点で各車続々とピットに向かいましたが、近藤選手はコースに残ってさらにペースを速めます。29周を終えたところで近藤選手がピットインし、ドライバー交代した川端選手がコースに復帰したとき、ポジションは15番手に上がっていました。
川端選手は1分50秒台の速いラップタイムを叩き出しながら周回を重ね、最終的にはさらに順位を上げて13位でゴール。Hitotsuyama Audi R8 LMSは、25番手から12もポジションを上げるめざましい追い上げを見せ、完走を果たしました。新スペックのタイヤへの対応、アクシデントによるスピンなど、さまざまな困難に翻弄されたレースとなりましたが、収穫のあったレースでもありました。SUPER GT 2020シリーズも残すところ最終戦のみ。素晴らしい走りで、有終の美を飾りたいところです。なお、GT300クラスに参戦するもう1台のAudi R8 LMS、エヴァRT初号機 X Works R8は、20位でレースを終えています。
開催日:11/7-8
開催サーキット:ツインリンクもてぎ
天候:晴
決勝開始時刻:13:03 終了時刻:14:58
出走台数 :30台
ドライバー:川端 伸太朗/近藤 翼
決勝周回数:60周
決勝ファステストラップ:1'48.578